家計に関すること

住宅ローンで【繰り上げ返済】をおススメしないワケ

2022年4月22日

こんにちは(^^)/くまのかずくんです。

2022年1月から住宅ローン控除の控除割合が変更になりました。

今までは住宅ローンの年末の残高の「1%」でしたが、「0.7%」へ減額されます。

サンディ

なくなるんじゃなくて、たった0.3%の変更なんだね。それなら問題ないじゃん

何言ってるんだい。借りてる金額が大きいから、結構生活に響くよ

かずくん

資産運用をされている方は、ピーンと来るかもしれません。

コストは安い方がいいんです。

逆にもらえる利率は少しでも高い方がいいんです。

先般、大手銀行が住宅ローンの金利引き上げを発表しました。

住宅ローンを抱えている人にとっては気持ちが休まりませんね(^^;)

住宅ローン控除の縮小や金利引き上げを聞くと、

  • 繰り上げ返済をして早く住宅ローンを返してしまおう
  • 家を買おうと思っていたけど、どうしよう
  • せっかく家を建てたのに、こんなんじゃ家なんか建てるんじゃなかった(後悔)

と悲しい気持ちになり、せっかくの自分の家を持ったとしても後悔してしまいますね。

このブログを読んでいただくと次のようなメリットがあります。

メリット

  • 住宅ローン控除減額に伴う影響が分かる
  • これから家を買う人の住宅ローンに対する考え方が分かる
  • 現在の住宅ローンの利率を見直すきっかけになる
  • 住宅ローンの繰り上げ返済がおススメできないワケが分かる

家を買うことは人生の中で非常に大きな買い物です。

一度購入すると簡単に売ることも立て直すこともできません。

住宅ローンが生活を圧迫し苦しい思いをしているかもしれません。

このブログの中で住宅ローン控除の減額の影響を知り、借りているローンの利率の見直しをする参考になればと思います。

また、繰り上げ返済がおススメできない理由を知っていただきたいと思います。

それでは最後までお付き合いよろしくお願いします。

1.住宅ローン控除減額に伴う影響

1)住宅ローン控除が減額された理由

住宅ローン控除が減額された理由は、ローンの利率が超低金利だったことです。

ネット銀行などの条件を満たした場合、0.4%という広告を出しているものもあります。

例えば、借りている住宅ローンの利率が0.8%とします。

3000万円借りている場合、単純計算で1年目の利息は、「3000万円×0.8%=24万円」となります。

そして、住宅ローン控除がローン残高の1%とすると、「ローンの残債3000万円×1%=30万円」となります。

支払う利息よりも控除額の方が大きい、「逆ザヤ」の状態になってしまうからです。

逆ザヤとは、

  • 本来高いはずのローンの利息
  • 本来安いはずのローン控除

この立場が入れ替わってしまった状態のことをいいます。

この逆ザヤを解消するための方法が住宅ローン控除の減額なんですね。

2)住宅ローン控除減額が生活に与える影響

住宅ローン控除は「控除」です。

そのため、ローンの残債×〇%がそのまま返金されるわけではありません。

納めている所得税や住民税のから還付されます。

しかし、還付される上限が決まっています。

購入した家が新築か中古か、住宅の構造などにより上限が違うようです。

このあたりの内容は国税庁のホームページを参考にされてください。

では、住宅ローン残高が3000万円として概算してみましょう。

  • 2021年はローン残高の1%の控除なので…
    • 3000万×1%=30万円
  • 2022年はローン残高の0.7%の控除なので…
    • 3000万円×0.7%=21万円

となり、ローン残高が3000万円の人で9万円の差が出ます。

年間9万円の差は大きいですよね(^^;)

2.これから家を購入する時に住宅ローンを借りるコツ

ネガティブな情報を先にお伝えしてしまいました(^^;)

  • 大手銀行の住宅ローンの利率の引き上げ
  • 住宅ローン控除の減額

これらはこれから住宅ローンを借りようとする人にとってはうれしくない状況ですね。

では、これから家の購入を考えている人はどうすればよいのか一緒に考えてみたいと思います。

1)家の購入は財産になるのか考える

まず、家の購入が本当に財産になるのかどうか考える必要があります。

  • 「住宅ローンを組めば毎月の家賃で家を買うことができますよ」
  • 「家賃と違って家が残るので財産になりますよ」

こんな言葉を聞いたことはありませんか?

これは、ハウスメーカーの殺し文句ですね(^^;)

では、本当に財産になるのでしょうか?

家を購入した場合のメリットは、

  • 家賃と同じ金額でローンを組むと捨て金にならない
  • 自分の好みの家を建てること(買うこと)ができる
  • 広い家に住むこともできる
  • 身体的、精神的な安らぎの場ができる

そんなところでしょうか?

しかし、デメリットもあります。それは、

  • 家を購入すると転居などができない
  • 住宅ローン(借金)の期間が長い
  • 隣近所の人間関係などによっては精神的に疲れる
  • 住宅ローン以外にもかかるお金がある

といったところですね。

家は財産になるのかどうか考えると、個人個人の考え方によると思います。

住宅ローンはだいたい35年で組みますが、ローンを支払い終わるころには老朽化していると思います。

賃貸住宅であれば、築年数が経過してくれば引越し、管理会社や大家さんによる修繕ができます。

しかし、持ち家はそうはいきません。自分でリフォームが必要です。

家の購入金額が3000万円だったとしても年々評価額は下がります。

これらを考えて財産と呼べるかどうかは個人の考え方によると思います。

また、住宅を購入すると住宅ローン以外に、

  • 毎年の固定資産税
  • 老朽化に伴う家の修繕費

などが必要です。

そして、家を購入した場合に一番考えられていない状況があると思います。

それは、家を購入した時の家族構成と20年、30年と時間が経った時の家族構成の変化です。

家を購入する時は、子どもができて家族が増えて広い家を購入すると思います。

しかし、子どもが成長し家を出て行った後では、夫婦二人で広い家は不要かもしれません。

子どもが将来も家に住み続ける、家を出ても帰ってくればよいですが、そうとは限りません。

家を購入する時は、財産と言えるのかいろいろなことを考えて判断したいものですね。

2)家を購入する時の住宅ローンを借りるコツ

次に、家を購入することがライフスタイルを豊かにする、これからの生活に必要だと考えられている方はそれもアリだと思います。

働く理由になりますし、マイホームでの生活は暮らしを豊かにできると思います。

では、家を購入する際の住宅ローンについて考えてみたいと思います。

住宅ローンを組む場合、Googleで頭金の割合を調べると物件購入額の2割から4割程度のようです。

つまり、3000万円の家を購入する場合、600万~800万円の頭金を準備するということです。

結構な金額ですね(^^;)

また、家を購入した場合、見えない(見えていない)費用が後から出てきます。

  • 今住んでいる家からの引越し費用や賃貸なら退去費用
  • 新居で使用する家電製品や家具類
  • その他、新居で生活するための生活雑貨

これらの費用は住宅購入金額には含まれません。

頭金と合わせるとプラス100万円程度は見込んでも良いかもしれません。

ではどうすればよいのか?

そのコツは「基本的に頭金はなしで全額フルローン」です。

まじかーって思いました?思いますよね、普通は。

でも、まじめな話です。

まず、3000万円の家を購入するとして、頭金のある、なしで試算をしてみました。

住宅ローンは借用期間35年、金利は変動金利で1%に設定しています。

試算してびっくりしましたが、頭金0と1000万円の頭金込みの返済総額の差が180万円なんですよね。

支払い年数が同じ場合、複利効果で利息は大きくなります。

ローンの年数を短くしないと、頭金を入れるうまみがないということですね。

では、住宅ローンを借りる時のコツは何なのか?

それは、基本的に頭金はなしで全額フルローンです(2回目)

頭金があっても、基本的にフルローンで借りましょう。

先にもお伝えしましたが、新居に引越しなど見えないお金が発生します。

頭金のお金は、この見えないお金に利用し、残りは資産運用しましょう。

次に、頭金を資産運用した場合のシミュレーションをしてみます。

投資先は、私のイチ押しの「楽天VTI」です。

35年という長い期間は、資産運用の効果絶大ですね。

1000万円だと頭金に入れずに資産運用すれば、家の購入価格+老後の資金もカバーできますね。

しかし、資産運用には元本割れなどのリスクがあります。

No pain,no gain(痛みなくして得るものなし、または、苦労なくして利益なし)

頭金に入れてなくなるならリスクを許容して資産運用もアリだと思います(^^)/

そして、頭金を入れずにフルローン、頭金は資産運用にはもう一つメリットがあります。

それは、頭金を資産運用に回した場合、突発的な資金が必要になった場合に売却し資金を準備できるということです。

住宅購入時に支払った頭金は当然帰ってきません(笑)

しかし、資産運用、例えばインデックス投資で楽天VTIを購入した場合、突発的に資金が必要になった時に売却して資金を得ることができます。

当然、元本割れで損をする可能性もありますが、借金をせずに資金を準備できます。

お金が必要な時は投資商品を売ればお金に換えることができ、そのまま資産運用しておけば資産を増やすことができる。

今の超低金利の住宅ローンだからこそできるおススメの頭金なしで全額フルローン、借用期間は35年です。

借金がどうしても嫌いだって思う方は、自分の気持ちがつらくない方法を選択してください(^^)/

3.住宅ローンを返済している人がローンの利率を見直すポイント

では、今住宅ローンを返済している方は何か生活が楽になる方法はないのか?

これがあるんですよ(^^)/

1)今の住宅ローンの利率と残債の把握

まず、超基本的なことですが、今借りている住宅ローンのローン利率と大まかな残債を把握していますか

先にもお伝えしましたが、借りる利率は少しでも安い方がいいんです。

今は変動金利が非常に安い状況が続いています。

しかし、変動金利は字のごとく変動します。将来高くなるかもしれません。

Googleで過去のデーターを検索すると少なくとも2011年以降は高くなっていません。

10年固定や35年フラットにすると金利は変わらないですが変動金利より割高です。

今の低金利であれば変動金利がおススメです。

金利が上がるリスクはありますが、リスクを知った上でコストは安い方を選択できるといいですね。

さっそく、住宅ローン返済中の方はローンの利率と残債を確認してみてください。

2)住宅ローンの利率を見直す方法

つぎに、住宅ローンの利率を見直す方法です。

この方法は、テレビでも紹介されていましたが、「モゲチェック」というサイトの活用です。

モゲチェックでは、住宅ローンの借り換えが一括見積してもらえます。

また、住宅ローンについていろいろ学ぶこともできます。

住宅ローンについて学び、ローンの利率も下げることができるかもしれない。

なかなかおススメのサイトです。

住宅ローンの利率が高くて返済にしんどい思いをしている方は、是非、住宅ローンの借り換えを考えてみてください。

4.繰り上げ返済がおススメできないワケ

1)繰り上げ返済のポイント

「繰り上げ返済」住宅ローンを使っている人は聞いたことがあると思います。

繰り上げ返済には借りている銀行などによりある程度まとまった金額が必要になります。

また、繰り上げ返済に手数料がかかる場合もあります。

繰り上げ返済をすると、

  • ローン期間が短くなる
  • 毎月の支払い金額を少なくすることができる

といったメリットがあります。

①毎月の支払金額を減らす

残債にもよりますが、100万円繰り上げ返済して毎月の返済を減らすことができます。

毎月の金額は減りますが、支払期間は同じです。

②借りている月数を減らす

毎月の返済金額はそのままで、借りている月数を減らすことができます。

③繰り上げ返済の場合は月数を減らすほうを選ぶワケ

繰り上げ返済をする場合、ローン利率にも複利が効いてくるので、月数を減らす方がお得です。

借金が嫌だと思われる方は、繰り上げ返済で早く返済することも一つの方法です。

支払金額はそのままで月数を減らしていきましょう。

2)繰り上げ返済がおススメできないワケ

繰り上げ返済のメリットをお伝えしましたが、私として繰り上げ返済はおススメしません。

その理由は、繰り上げ返済をしても支払う利息はあまり変わらないからです。

繰り上げ返済のシミュレーションもありますので、どの程度差額がでるのか借りている銀行などで見比べてみてください。

繰り上げ返済がおススメできない理由は頭金と同じですね。

まとまったお金は繰り上げ返済に使うとローンの残債は減りますが手元からなくなります。

繰り上げ返済をせずに資産運用に回せば、必要な時に売ることで資金はできます。

そのまま運用できれば、資産を大きく育てることもできます。

住宅ローンの返済が日々の生活に重くのしかかってきているのであれば、

  1. 住宅ローンの利率を確認する
  2. モゲチェックで住宅ローンの借り換えができるか検討する
  3. 固定費を見直し無駄がないか確認する
  4. 本業を頑張り給料を稼ぐ
  5. 最終手段は家の売却を考える

こういった流れでしょうか?

コロナ感染症の影響もあり、住宅ローンを組んだ時とは年収が大きく減っている人もいると思います。

できる手立てをすべてやってみてどうしてもダメな時は売却も考えませんか?

皆様の生活が少しでも楽になる方法を見つけることができれば幸いです。

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5.まとめ

今の超低金利時代では頭金を入れるよりも資産運用がお得なこともあります。

繰り上げ返済においても、その資金を繰り上げ返済せずに資産運用をするほうがお得です。

住宅ローンの利率の見直しを行い、今よりも少しでも生活が楽になるお手伝いができれば幸いです。

これからも一緒にお金の勉強をしていきましょう。

では、今回はこれで終わりたいと思います。

 「あと一歩だけ 前に進もう。」

最後まで読んでいただきありがとうございましたーm(_ _)m

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