
「教育資金って準備してるかい?」
「物価の値上がりは続いてるし、給料は上がらないし準備するにもお金に余裕がないわ。準備するなら学資保険が一番いいかしら?」

あなたは子どもの教育資金をどんな風に準備しようと考えていますか?
教育資金というと「学資保険」、「大学入学のためのお金」を連想されるすることが多いです。
ちなみに、大学に進学したらどのくらいお金が必要か知ってますか?
「入学金とか学費とかたくさん必要だと思うけど、想像がつかないわ」


「必要なお金が分からないと、どのくらい準備すればいいか分からないよね」
実際に「大学進学」に必要なお金が分からないと準備するにも計画を立てることができません。
このブログでは、
- 国立大学進学に必要なお金
- 今から始める大学に進学する資金の準備方法
の2つのポイントについて解説します。
私立大学については学費の幅が広いため、ここでは国立大学に的を絞って解説します。

「実際に必要な金額(敵)を知り、大学進学に必要な教育資金を計画的に準備し子どもの大学進学に備えようね」
1.国立大学進学に必要なお金
大学進学に必要なお金を4つのポイントに分けて解説します。
大学進学に必要なお金
- 1)入学金と学費
- 2)学費以外にかかるお金
- 3)一人暮らしにかかるお金
- 4)大学入学前にかかるお金
一人暮らしの費用を除いて、大学進学費用は初年度はおよそ92万円、2年次以降およそ62万円
- 初年度:およそ92万円
- 入学金と学費:81万7800円
- 生協加入(出資金2万円と最初に電子マネーに入金するお金3万円):5万円
- 在学中の保険料:2万円
- 教科書代:3万円
- 2年次以降:およそ62万円
- 学費:53万5800円
- 在学中の保険料:2万円
- 教科書代:6万円
それでは、内訳を順番に解説します。
1)入学金と学費
国公立大学の場合、
- 入学金
- 初年度のみ28万2000円
- 授業料
- 年間53万5800円
- 4年制:214万3200円
- 6年制:321万4800円
- 年間
- 初年度:81万7800円
- 2年目以降:53万5800円
となっています。数字として見ると金額が大きいですね。
大学の場合、入学金も授業料も一括で請求が来ます。
毎月の分割と比べて精神的にも金銭的にも負担が大きいですね。
2)学費以外にかかるお金
大学に進学した場合、学費以外にもかかるお金があります。
学費以外に必要なお金
- 大学生協
- 大学在学中の保険料
- 教科書代
- 実習費用など(学部によって異なる)
- 自動車運転免許取得費用
①大学生協
大学生協は「大学生活協同組合」の略で、数ある「協同組合」の一つです。
利用者の一人ひとりがお金(出資金)を出し合い組合員となり、協同で運営・利用する組織です。
全国大学生協連ホームページより
大学生協に加入する場合、
- 出資金:2万円
- 生協の保険に加入する場合:2万円程度
- 生協の電子マネーに教科書代を入金する場合:3万円程度
- 学食の費用を生協のミールカードで賄う場合はその費用
などの費用が必要になります。
保険に入らなければ最低でも、「出資金」、「教科書代」で5万円程度必要です。
②大学在学中の保険料
大学入学後のケガやトラブルに対応できるように保険に加入することうを勧められます。
小学校や中学校などで加入していたものと同じ感じですね。
大学生の場合、
- 火災保険がセットになっている
- 大学在学中の保険料一括払い
などいろいろなプランがあります。
選ぶ保険の内容によって保険料が異なりますので、
- 生活状況(一人暮らし or 実家)
- 医学部など特殊な保証が必要
など、必要な保証をカバーできるものにしましょう。
生協も保険を販売していますが、生協は保険料を毎年支払うため注意が必要です。
保険料としてはおよそ年間2万円程度必要です。
③教科書代
教科書代も進学した学部によって異なりますので具体的な金額は割愛します。
生協を通じて電子マネーで購入するなどすると割引などを受けることができますから活用しましょう。
生協の初年度の準備資金から、およそ年間6万円程度確保しておけば足ります。
④実習費用など
実習費用は未知数の金額です。
遠方に実習に行ったりすると費用はかさみます。
入学後すぐに実習に行くことはないと思うので、大学のカリキュラムをきちんと確認し、この部分は貯金などで賄えるように準備したいですね。
⑤自動車運転免許取得費用
意外と盲点なのが運転免許取得に伴う自動車学校の費用です。
生協などを活用すれば安くなったり、ローンを組めたりしますがお金が必要なことに変わりはありません。
今はAT限定など取得する免許によって若干費用が異なりますが全国的な相場は
- マニュアル車(MT)約30万円
- オートマ限定(AT)約25万円
のようです(Google調べ)
自動車学校によって金額が全然違うようなので相見積もりも必要ですね(^^)/
3)一人暮らしにかかるお金
次に一人暮らしにかかる費用ですが、進学する国立大学が自分の住んでいる家のそばにあるとは限りません。
日本学生支援機構の「令和2年度学生生活調査結果」によると、アパート等で生活する大学生の学生生活費は年間約172万円となっています。
毎月約15万円の仕送りが必要となるとかなりの負担になります。
また、一人暮らしの準備にもお金が必要です。
一人暮らしの準備に必要なお金
- アパートの契約に関する費用:家賃5万円として約25万円程度
- 新生活用の家電製品:安価に一式そろえると10万円程度
- Wi-Fiなど通信環境:一般的に4000~5000円程度
- 引っ越し費用:引っ越す住所までの距離による
総額35万円程度+引っ越し費用
4)大学入学前にかかる2つのお金
ここで忘れてはいけない2つのお金があります。
忘れてはいけない2つのお金
- 受験費用
- 大学の入学式のスーツ代
①受験費用
大学進学のための受験費用です。
- 推薦入試の費用
- 受験費用と旅費
- 大学共通テストの費用
- 受験費用と旅費
- 大学2次試験の費用
- 受験費用と旅費(前期・中期・後期の分)
受験地によっては旅費が大きな金額になります。
子どもと受験先の情報共有しながら早めに予算を考えておきたいですね(^^)/
②入学式のスーツ代
レンタルで済ませる方法もありますが、入学祝も兼ねて新調される方も多いはずです。
生協などがキャンペーンをやっていることが多いのでうまく活用して少しでもお得に済ませたいですね。
5)モデルケースで大学で必要なお金を把握
国立大学進学+一人暮らしのお金を全て自分たちで準備することはかなりの負担になります。
その場合、日本学生支援機構や各大学の奨学金制度を利用することをおススメします。
借金にはなってしまいますが、教育ローンと違って
- 奨学金には給付型と貸与型がある
- 貸与型の場合、利息ありと利息なしがある
- 奨学金の利息は教育ローンよりも安い
- 返済は大学卒業後から始まる
- 貸与型の場合、借りた金額で返済期間が異なる(最長20年)
となっています。
一人暮らしの場合、
- 奨学金を借りる
- 大学進学の準備などのお金+毎月の仕送りを自分で準備
が現実的な方法です。モデルケースで考えてみましょう。
国立大学4年制へ進学
- 大学入学金:28万円
- 生協加入+保険:7万円
- 一人暮らしのための費用
- 引っ越し費用:会社は使わず0円
- アパート契約料:25万円(家賃5万円)
- 電化製品など:15万円
- スーツ代など:8万円
- 毎月の仕送り:3万円
- 日本学生支援機構の奨学金:毎月10万円
お金の収支
支出合計:576万3000円
- 大学の費用:279万円
- 入学金28万円+授業料(4年分)214万円=242万円
- 生協や教科書代(加入時5万円+6万円×4年)=29万円
- 保険料2万×4年=8万円
- 大学生活に関連した費用:297万3000円
- アパート代(契約時25万円+家賃5万×12か月×4年)=265万円
- 電化製品15万円
- スーツ代8万円
- 毎月の生活費:約9万3000円※
収入合計:624万円
- 毎月の仕送り
- 3万円×12か月×4年=144万円
- 奨学金
- 第1種(無利息)+第2種(有利子)で合計10万円×12か月×4年=480万円
収支
収入合計:624万-支出合計:576万円=48万円
毎月の生活費
※毎月の生活費は、日本学生支援機構の「令和2年度学生生活調査結果」からアパート等で生活する大学生の学生生活費は年間約172万円より
172万円÷12か月=約14万3000円
この金額から毎月の家賃5万円を引いた額としています。
収支ではプラス48万円になっていますが、急な出費のための予備費と考えるとまだ足りないかもしれません。
また、大学の学費も少しずつ値上がりしているため10年後はモデルケースよりも高くなっていることが予想できます。
あくまでモデルケースの概算ですから、大学によっては後援会など追加で必要になるお金もあります。
慌てないように十分準備できると良いですね(^^)/
2.大学進学に必要なお金を準備する
大学進学に必要なお金が分かったところで今度は準備について2つのポイントに分けて考えていきましょう。
お金を準備する2つのポイント
- 1)ジュニアNISAが使える間
- 2)ジュニアNISA廃止後
私は学資保険はおススメしません。
-
-
まだ間に合う!廃止されるジュニアNISAを活用する3つのポイント
続きを見る
- 貯蓄と保険は一緒にしない
- 学資保険は満期になるまで解約すると元本割れする可能性が高い
- お金が必要な時に解約できない(資金固定が強い)
- 学費のインフレに対応できない
これらがおススメしない理由です。
奨学金が併用できる場合、大学進学のために準備するお金は、
- 受験に関する費用:合計6万9000円+旅費など
- 受験地によって費用が異なるため詳細は割愛します
- 大学共通テスト受験料:1万8000円
- 2次試験受験料(前期・中期・後期):1万7000円×3=5万1000円
- 大学の入学金:28万2000円
- 授業料:26万7900円
- 前期分は5月頃請求が来るため奨学金が間に合わない可能性がある
- 入学手続き時に加入する生協および保険料:4万円
- 生協加入(出資金)2万円
- 保険料2万円
- 教科書代:3万円
- 一人暮らしの準備に関する費用:40万円
- アパート契約料:25万円
- 電化製品など:15万円
- 奨学金が入金されるまでの生活費:18万6000円
- 早ければ5月に振り込まれるため2か月分:18万6000円
合計で127万4900円となります。
4年間3万円ずつ仕送りをすると、3万円×12か月×4年=144万円となります。
合計すると約271万円です。
仕送り分は奨学金で賄うか、アルバイトで賄うかによって異なりますが、大学入学時に必要な約128万円が最低限準備できるといいですね。
1)ジュニアNISAが使える間
ジュニアNISAは2023年12月末で廃止されます。
ジュニアNISAが使える間はジュニアNISAを使いましょう。
基本的なスタンスは、投資+貯金です。
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-
廃止される【ジュニアNISA】を活用する方法
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ジュニアNISAは2023年12月末で廃止されるため、今からでは2022~2023年で最大160万円(80万円×2年)の投資枠しかありません。
子どもが18歳になるまでに10年以上の時間があれば、
- ジュニアNISAを使ってインデックス投資(2023年12月末まで)
- ジュニアNISA廃止後はそのままロールオーバーで保有
- 2024年以降は貯金でお金を準備
というプランが使えます。
シミュレーション①
子どもが7歳の場合
- ジュニアNISAで2023年12月までに50万円投資し以後、10年間運用
- インデックス投資(オルカン)で利回り5%で計算し50万円→約80万円
- 2024年以降、毎月1万円を貯金
- 1万円×12か月×10年=120万円
合計約200万円の教育資金が準備できる
あくまで皮算用ですが、現実的な数字です。
万がいち、突発的にお金が必要になってもジュニアNISAは2024年以降いつでも解約できます。
また、貯金でお金が足りた場合は、そのまま証券口座で運用することもできます。
選択の幅があるのはいいことですね(^^)/
2)ジュニアNISA廃止後または使わない場合
ジュニアNISA廃止後に教育資金を準備する場合、またはジュニアNISAを使わない場合を考えます。
①ジュニアNISA廃止後に教育資金を準備する場合
ジュニアNISA廃止後も投資+貯金で考えましょう。
今のところ、ジュニアNISAに代わる制度は新設されないようですが、NISA制度があります。
新しいNISA制度を使いロールオーバーしながら大学進学資金を準備する方法もあります。
まだ制度が始まっていないこともあるため、この方法については今後解説します(^^)/
②大学まで時間が10年未満でジュニアNISAが使いにくい、または使わない場合
NISA制度を使いながら教育資金を準備する方法もありますが、つみたてNISAよりも少し手間がかかります。
また、教育資金は絶対に必要なお金であり時間的要因から元本割れリスクが軽減できないため投資で運用することはおススメできません。
そうなると、貯金が一番の最適解になります。
貯金も投資手法の1つですが、金利が安いためほとんど増えません。
しかし、元本割れのリスクは回避できます。
楽天銀行など金利が優遇されている銀行を使って確実に貯金していきましょう(^^)/
3.まとめ:大学進学に必要なお金を知ってしっかり準備しよう
大学進学に必要な具体的なお金を知ることで、準備するお金が分かります。
実際に計算してみてびっくりしましたが、かなりの高額です。
大学の手続き以外にも必要なお金があるため、いろいろなシミュレーションをしながら準備するお金を計算しないといけません。
ジュニアNISAが使える間は、「ジュニアNISA+貯金」が大学進学のお金を準備する方法の最適解です。
ただし、ジュニアNISAは投資であり、リスクを受け入れることができる場合に限ります。
- 元本割れするリスクが怖い
- 投資はギャンブル
こういったかたは、貯金で大学資金を準備しましょう。
繰り返しますが、学資保険はおススメしません。
大学進学に必要なお金、奨学金などで賄えるお金などをきちんと把握してしっかり準備をしていきましょう。
「あと一歩だけ 前に進もう。」
長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございましたーm(_ _)m